見たくない未来

WHOが「いちど感染したからといって、有効な抗体が体内にできるという証拠はない」と発表した。いま抗体検査と言われる検査をして感染の痕跡をみつけたとしても、有効な抗体ができているわけではない、ということなら、世界中で検討している「外出禁止の終了」や「自粛の緩和」策は、大間違いということになる。

巣穴から出てきて、クビを伸ばしてあたりを見回し、恐ろしいことを避けられるか確かめた上で、近距離に素早くエサをとりに走る。コロナを恐れて、人間も、ミーアキャットのような生活を強いられるのだろうか。

1ヶ月後、おいらは、どんな生活を送っているか?
2ヶ月後は?

6ヶ月後は?
1年後は?

2年後は? コロナ前と同じにもどっているだろうか?
5年後は? コロナ前と同じにもどっているだろうか?

自己啓発の古典で「人を動かす」という本がある。人は人を動かして生き、経済的成功も出世も幸福をも得る、というアメリカンドリームを実現する王道としての積極的人生論を教えている名著だ。エレベータで出会った見知らぬ人に15秒で自分を売り込むとか、百回ことわられても会いに行くとか、要するに「会って信頼を取り付ける」ことで成果をあげる事例がほとんどだ。

人と会うことで信頼が始まるというのは、古くさいやりかただが、一面の真理を表している。金融機関が金を貸すとき、必ず借り手に会う。人物を見るからである。


「人と人が会う」ということが不可欠な要素として動かしがたいなら、コロナ下でも、「会う」ことは欠かせないということになる。しかし、外出を自粛することが徳目であるような時代では、「会う」ことの必須性は、低くなっていくだろう。いま現在でも、クラウドファンディングのように、「やってることがいいことなら、それを信じるだけ」で、金を出してあげる相手に会ったりしないタイプの出資もある。「人との接触を減らす」ことが善であるような時代には、人とひとのあいだの「信頼」や「友情」が、もしかしたら「男女愛」も、いままでの時代とはかなり変わったものになるのかもしれない。

「信頼」の変容だけではなく、「計画期間」の変容も起きる。「近距離に素早くエサをとりに走る」のが生活である時代には、時間をかけて遠距離に取りに行くリスクが忌避される。大航海時代のように、ちょっとイカレタばくちうち以上のリスクテイカーだけが、長期計画をできる。


そういえば、大航海時代のちょっとまえに、黒死病がヨーロッパを絶滅しかけたんだっけ。
コロナのあとにも大航海時代が来るとすれば、未知なる系外惑星に宇宙探検をはじめるか? そこに異星人の文明があれば、南米に欧州の細菌を持ち込んでインディオを半減させたスペインを見習って、異星の財宝をいただきにかかるか? かっぱらうのは、コストも小さく「素早くできる」ビジネスだからね。 つまり、人類は、ますます堕落するってこと。見たくないね、そんな未来は。

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