おいらの町の風景、小さな損、大きな損、まばらな銀座
おととい昼、スーパーで買い物した。配達サービスを使うので、買い物カゴ2杯いっぱいになった。レジをすませ、近くの台で、袋詰をしてから配達のカウンターで手続きした。
問題は袋詰だった。
袋詰に20分はかかっただろう。マスクをしたままうつむいて、品ものを選り分け、小袋にまとめたり、保冷剤をつけたりしていると、体が熱くなってきて、後頭部から汗がふき出す。熱中症が心配になって、配達の手続きを急いですませ、スーパーを出て、隣のセブンイレブンに飛び込んだ。冷たいもので体を冷やそうと思ったのである。冷えたコカコーラをもとめ、ついでに、サンドイッチを手にとってレジで精算する。
「レジ袋はどうしますか?」
「いりません。そこで、食べるので」
「すみません。イートインは閉鎖してます」
「えっ」
レジ袋に3円を払い、コーラとサンドをもって、自動扉を抜けて店の外に出る。道端で、コーラの栓をあけ、グビグビ飲んで、やっとからだが冷えた。イートインに座って、落ち着いて飲み食べするつもりが、何か小さな損をした気分だった。
ふと、通りの向こう側、雑居ビルの2階に「いきなりステーキ」の看板が目に入った。開店したのは去年の12月ごろだったと思うが、入り口の扉を閉鎖していた。もう営業していないようだ。そういえば、数ヶ月前、ニュースがあった。コロナで経営がピンチになった親会社が「いきなりステーキ」部門を丸ごと売り飛ばした、というニュースだ。どういう顛末なのか、なにもしらないが、大きな損をした人がそこにいるのだな、と思った。
金曜日のきょう、銀座のクリニックへ行った。帰りに、鳥ぎんの本店で昼飯した。入店待ちの客が何十人も並ぶ店なのに、一人も並んでいない。店に入ると、あれま、客がたった10人ほど。注文取りの女性たちも全く気の毒なほどの手持ち無沙汰だ。帰りの丸の内線の駅、午後1時前だというのに、人がまばらであった。写真は、日比谷線と丸ノ内線の乗り換えのフロア。コロナ前なら、乗り換えを急ぐ大勢の人々が、渋谷のスクランブル交差点のようにてんでに入り乱れているはずなのだが、クイズ:ここには何人が写っているでしょう? 3人、6人、7人、8人、9人。

なんだか、ふいに、方丈記の冒頭を思い出してしまった。
行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。
地下鉄の階段を降りながら、おいらの心象は:::
人の流れは絶えかけて、いまや元の姿にあらず。繁華街に浮かいしうたかた(泡沫)は、はじけて消え、久しくとどまるを得ず。
///////////////
さて、本日もテレビ桟敷で、取材活動。











