PCR検査について日経のけさ(9/4)の朝刊が、良いまとめ記事を書いていた。
「増やせないPCR検査。増やせば、経済活性化に寄与するのに」

国 | 有症状者 | 濃厚接触者 | 医療従事者定期検査 | 新規感染の多い地区の住民 | 全住民 |
日本 | ○ | ○ | ✖ | ✖ | ✖ |
ドイツ | ○ | ○ | ○ | ○ | ✖ |
英国 | ○ | ✖ | ○ | ✖ | ✖ |
ニューヨーク | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
上記は、誰を対象にPCR検査をやってるかを示す。
日本は症状ある人を中心。
ドイツは、10万人あたりの新規感染者が50人以上の地域などは全住民検査。
ニューヨークは、無症状でも無料で検査可能。州が用意した検査所が数百箇所。
英国は濃厚接触者は自己隔離。無症状なら検査せず。介護施設職員入居者は定期検査。
検査能力の国際比較
国 | 1日の検査応力 | 1日の検査件数 |
日本 | 6万 | 2万 |
ドイツ | 20万 | 16万 |
英国 | 34万 | 18万 |
アメリカ | 100万 | 70万 |
圧倒的に日本は少ない。拠点数は、アメリカの50分の1。

なぜ増えない? 複雑な検査の流れが目詰まりを生んでいる。そして、複雑なやり方を変えられないのはなぜ?

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8月中頃、橋下氏が世田谷区の「PCRを だれでも・いつでも・何度でも」を批判して「PCR全員検査は無意味ムダ」を主張していたが、いろんな人と議論して負け、引っ込んだ。
上記の日経のまとめ記事は、そのダメ押しのようなもの。つまり、
PCRは、できるだけたくさんやれるほうがいい
ということだ。日本は、資源(機械、人員)が少ない上に、当局が石頭でアイデアがなく(プール式の検査、ドライブスルー式検査など)、制度を複雑にしすぎている。
当局が、喉元すぎれば熱さを忘れるアホかもしれないので、冬にかけてPCRの需要が急増するという予想の上で対策が練られているのか、非常に気になる。
いまなおPCR検査をしてもらえないクレームが聞こえてくるし、検査報告までに4日かかるなどのクレームもなくなっていない。クラスター鬼ごっこをする保健所でトレーサーを多数増やしたという話もない。どうやってのりきるつもりなのか、ロードマップが見えない。
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